さて、ケース作りの2です。
ここからは、ケースの文様付けについて説明していきます。

前のページで文様のデザインについて軽く紹介していますが、コレを彫るに当たっては悩みに悩みました。
結局、時間も押して来て致仕方なく?のデザインになりました。

まぁ御託は置いといて、では、早速前ページの続きです。

kaen1 まず、デザイン画を元に文様のアウトラインをケガイて行きます。
ケガキは彫込む凹のところにケガキを入れます。

ケガキ針を使いコリコリと書きます。
火焔2
ケガイた線に沿って、彫刻刀で(三角)で慎重に慎重に溝を彫っていきます。
火焔3
ここで一気に深く広く作りたいところですが、失敗したら今までの苦労が水の泡…。
小さめのルータービットで彫込みます。
ルータを使いますが、回転速度は超低速です。

ここで使うルーターは、フレキシブルシャフトを使います。動力源はボール盤です。かなりゆっくりの回転なので、彫るのに時間掛かりますが、勢い余って…っ ていうのが無く、安心して作業が進められます。
火焔4
太めのルータービットに取り替え、彫込みます。

全体に彫込んだ後、写真を撮り忘れたのですが、#150くらいのペーパーで彫込んだ溝のエッジを丸くして、土器に手で文様を刻んだ様に柔らかい感じにしま す。

で、お気付きでしょうか?。
またまた写真を撮り忘れています。下(底)部分にスモーキークォーツを接着しています。
接着にはエポキシを使っています。
kaenn6
角の部分も一緒に彫込んでますよ。

ついでに全体の角ばったところもペーパーを当てて丸い柔らかい感じに仕上げます。
火焔5 次に、古びた感じと土器っぽい感じを出すため色を入れます(私の心情からするとチョット反則なんですが…)。

皆さん良くご存知の田宮カラーです。使うのはフラットブラックとスモークです。コレを用材でヒタヒタに薄くして全体に塗っていきます。
鉄道模型のウェザリングと同じ感じで、影のところをやや濃目に、全体が均一にならない様に、わざとムラっぽく塗ります。
火焔7
また省いてしまいましたが、塗った塗料が乾いたら軽く出っ張ったところにペーパーを当てて陰影差を付けます。

出来上がりはこんな感じ。
どうでしょうか?、わりと雰囲気出て来ました。
火焔8
角の部分も良い感じ!。
火焔9 ケース内にはタップリ塗料を入れました。
光の加減もありますが、結構暗くなりました。
火焔10
ケースの入り口にナイフ保護のためと、装飾の意味も含めて革を巻きます。もちろんバックスキンを使います。

接着剤(木工系)で付けています。写真は針金で仮固定しています。
火焔11
下(底)に入れたスモーキークォーツの周りにタール風エポキシを盛っていきます。
火焔12
入り口の接着剤が乾いたので、アケビのツルを巻いていきます。
コレって結構大変なんですよ。一気にやろうとするとパキって折れてしまうし…、本当は一度水で湿らして柔らかくしてからやるのがベストなのかな?、けど接 着剤が付かなそうだし、革に水分行ってヘロヘロになるのも嫌なので、ゆっくり時間をかけて曲げて、少しづつ接着して来ます。
火焔13
下(底)の周りには革ひもを巻いていきます。
この革ひもは豚さんの革を細く切って染め、紙縒り(コヨリ)と同じ様に縒って作った物です。
火焔14
さて、完成です。
実際にナイフを入れてみました。

こちらは夜側。
火焔15
コチラが昼側です。

完成してから思ったのですが、昼と夜の方向は決まっているのだから、文様も少し変えればよかった…。
けど、後の祭りです。

ちなみに、コレが完成したのはコンテスト〆切1日前!。
ホントにギリギリセーフ!!。
時間もなく、事務局に持ち込む形になってしまいました。

もう少し計画的に、時間に余裕を持って作りたいです(っと毎年反省します)。

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