さて、前ページまでで白木(昼)と黒檀(夜)の象嵌が終わりました。

このページではスジ彫りと組み立てに入ります。

スジ彫り1
両方揃いました。
じつは白木の方、試し彫りをチョコチョコとやっております。
蛇の横に見えると思います。
スジ彫り2
スジ彫りの下書きをしていきます。
この赤い石(レッドジャスパー)は火を表していますので、炎の流れを書いていきます。
スジ彫り4 タガネ、ビュランなどで彫っていきます。
スジ彫り3 蛇の横には畑の作物を表します。
スジ彫り5
同じように彫っていきます。
スジ彫り6
いよいよ色を入れていきます。
色は画材屋さんで顔料を買って来て、エポキシ接着剤に混ぜて使います。エポキシは90分硬化型を使ってゆっくり作業ができるようにします。
スジ彫り
レッドジャスパーと同じ色になるように顔料を調色して色を入れます。
レッドジャスパーの周りに少し隙間があったのでこの接着剤で埋めました。
スジ彫り7
他にも水を表す物や…
スジ彫り8
山など…象形化して表現していきます。
スジ彫り9
フクロウにも白い色を入れていきます。
最初に白だけでやったら、ワザとらしい「真っ白」になってしまったので、少し黒を入れてますが、ちゃんと白に見えますね。
スジ彫り10
月の周りの「日」にも白を入れていきます。
スジ彫り11
さて、一つ一つのパーツですが、埋め込んだだけなので、この様に角が立っています。手 に持つと角が当たってゴツゴツ感があります。
ので…
スジ彫り12
このように角を落としていき、全体を丸めていきます。
スジ彫り13
これでパーツが揃ったので接着していきます。
柄の末に入れるタンジェリンクォーツ、クォーツの根元に蓄光顔料を塗り(接着)しました。暗い所で懐中電灯などで蓄光させてやると、緑色にほんのり光りま す。
スジ彫り14
接着した後は、シニューを巻いていきます。
シニューは人工の腱です。革細工などを扱っているお店に行けば手に入ります。
シニューにはエポキシ接着剤を付けながら接着していくので、他の所が接着剤で汚れないようにマスキングします。
スジ彫り15
接着剤が固まるまで暫く我慢。
写真は真ん中のシニューですが、この他に上と下にも巻きます。
スジ彫り16
ここで、フェイクのアファルとを作ります。
昔々の方々は鏃やナイフの接着にアスファルトを使用していました。石器のブレードと柄の付け根、タンジェリンクォーツの付け根に盛っていきます。
フェイク・アスファルトの作り方は写真の通り。
エポキシ接着剤(30分硬化)にパール顔料(赤と緑)、黒の顔料、炭を砕いた粉(一番左の白い容器)、あと、#2000くらいの研磨剤を肉盛り用として入 れます。

何が影響してかは判りませんが、接着力が少々弱いです。接着面にペーパーなどを当ててザラザラにしておかないと浮いてきます。
スジ彫り16 で、完成です。
コチラが表(昼)、
スジ彫り17 コチラが裏(夜)です。

次はケース作りに入ります。

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