石匙


石匙ってご存知ですか?。
縄文時代(世界では石器時代)、普段使いのナイフとして使われていた様です。
時代的には縄文時代草創期から弥生時代まで使われていた様です。

ところで縄文時代(
縄文草創期から縄文晩期まで)は何年くらい続いたかご存知ですか?。
紀元前1万4000年前から紀元前1000年くらい前まで、約1万3000年続いていたんですよ。
火焔土器や遮光器土偶、漆などを使った装飾品など、現代の様な物質文化というより精神文化が発達した様です。
日本のほぼ全土、北は北海道から南は沖縄、東は八丈島から西は対馬まで広がっている様です。
また、集落間での争った形跡も無く、穏やかな時代だった様です。

話を元に戻しますが、石匙って名前は…変ですよね。
江戸時代に「天狗の飯匕(てんぐのめしかい)」とか
「狐の飯匕」と文献で紹介されていました。
意味はそのまま…天狗や狐が使った匙(さじ・スプーン)です。
これが明治に入って「石匙」と正式に命名されたそうです。

面白い形をしていますが、チョコッと飛び出した所に紐などを結わえ使っていた様です。
くびれた所にアスファルトの付着痕もあることから何かに付けて使っていた可能性もあります。
大きさは2〜10cmくらい、形状も縦型、横型、台形など様々です。

さて、この石匙で一番惹かれた所は縄文時代の「普段使いのナイフ」というところ。
採った植物や魚、獲った獲物の解体や料理などにも使われていた様です。
あと、この石匙は個人所有の物であったとの事(副葬品として納められていたそうです)。
物があまり無く道具などは共有のモノのが多かった中で石匙は特殊だった様です。

石匙の紹介はこれくらいにしておきますが、興味ある方はネットで検索してみて下さい。

さて、このホームページで紹介していますが、石器風ナイフを作っていて、
よりリアルな石器を作りたく、インターネットで色々検索をかけて行くうちにこの石匙に出会いました。
早速、石器風と同じくコチラの石匙も作ってみました。
もちろん石器風ナイフと同様、本当の「石」ではなくステンレスで作っています。

実際に使ってみて…、チョット使いづらい所もありますが、
大昔、縄文時代に思いを馳せながら使ってみると…何かロマンを感じます。
そのうち実際に使っている所も紹介して行きます。

石匙1
こんな感じで作ってみました。
鋼材は SUS440C です。
サイズは35mmX35mmくらいです。
厚みは3mmです。
石匙2
全体はこんな感じで、ネックレス状にしています。
もちろん普段使いを考えて、首からぶら下げて使える様な紐の長さになっています。
キャンプやバーベキューの時、イベントの時、首からぶら下げてます。
ソーセージ食べたり、袋を開けたり、チョッコっと使いに重宝しています。
石匙3
こんな感じに持って使います。
刃はもちろん石器に倣ってギザギザに作っています。
紐を小指に絡めて使うと、けっこう力を入れるシチュエーションでも使えます。
石匙4
切れ味もサクッとソコソコに。
ただ、チョット引っ掛かる所もあるので、切り方にはコツが必要です。
ノコギリ状の刃が付いているので、硬い物でもゴリゴリやればけっこう簡単に切れます。が、あまり力が入らないので、まぁ、ソコソコの物、ホントチョコっと 使いがメインのナイフです。
石匙5
そして、今、新しい削り方、よりリアルに石に見える様に色々工夫しています。
こちら、まだ削り出しただけなので、焼入れができていません。完成したらコチラに載せますね。
黒曜石の様な雰囲気に削っています。厚みは6mmの鋼材(SUS440C)から作っています。
石匙6
そして、もう1つ新しく「現代版の石匙」も作り始めています。コチラはギザギザの刃を 付けず、普通の刃付けです。
上の写真の様にネックレスタイプで作るつもりです。
鋼材はSUS440Cで、3mm厚から作っています。
こちらもまだ焼入れ処理されていません。これも完成し次第またコチラに載せますのでお楽しみに。

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